蒲田くんのしょうせつのかきかた()
蒲田くんのしょうせつのかきかた()
アンケートの反応はンなことやってないではよホモを生産しろということでしたが、なんとなく書きます。
何年か経って見返したら、あああの時はこんな書き方してたんだなあと懐かしく思い出せる…といい……
何年か後にまず生き延びていることが大切ですね。
だいたいおまかな流れとしては
- ネタをひねりだす。もしくはTwitterで人様のネタをいただく
- 妄想を練る
- いきなり書く
- 全体を読み返して推敲
- 組版して印刷
- 印刷した紙を見て修正
という感じです。
プロットは普段から立ててないですね…妄想メモ程度のものしかないです。
そして妄想メモはだいたい3行とかだ。
今回は、たまたまこれを書いている最中に富緒先生がおいしいネタをTwitterで呟いて下さったので、乗っかっていくスタイルで「例」を出しつつやっていきたいと思います。
1. Twitterとか色々でネタを探す
例:
富緒さん
人妻ナッチさんは確かに魅力的だと思います。でも浮気は難しい…。浮気とか不倫とかにはトラウマがあるので…読むのは良いんですけど描くのは難しい…。そんな時僕らの味方になってくれるのが未亡人という概念です。やりましたね。蒲田くん||やすこ
天才かな富緒さん
未亡人なら亡き夫の名を呼びながら「いけない…、オレには夫が…!」「それは最早しんだ男の名だ…!」というやりとりが可能!乱れた衣服をかき抱く余裕もなくシクシク涙を流しながら「すまない…」と亡き夫を想う未亡人ッチさん…。今なら白ワンピもついてくる!蒲田くん||やすこ
葬式でまだ親類縁者が奥の座敷で直会のどんちゃん騒ぎやってるのが聞こえてくる祭壇の前で喪服れいぷが定番ですね(長い
抵抗しつつしきれないとこがいいですね…富緒さん
ド定番ですね…。喪服はやっぱりお着物で…。首元から手を入れていく安定のstyle。後背位のまま腕を掴まれて夫の遺影と対面させられるんです…。顔を逸らしても強く突かれると自然と顔が遺影の方を向いてしまう…。蒲田くん||やすこ
この旦那とは何年も別れて過ごしてて奥さんご無沙汰だといいですね…多分愛人の家に行ってたよとか…そういうの似合うな…富緒さん
旦那さんこんな美人を放っておくなんて犯罪ですよ…。
逆に旦那さんがご高齢で、親子のように慕い合っていたとかでもまた…。何かするたびに「私は良いお嫁さんを貰ったなぁ。有難う、かるなさん」ってニコニコしてるお爺さん…。ナッチさんはそんなお爺さんの為になんでもしてやりたいと思っていて…蒲田くん||やすこ
あっせんせーその場合かるなさんは処女(?)がいーです!
未亡人犯したら処女だった時のじゅなくんの呆然とした顔が見たい富緒さん
同じ布団で寝ていてもただ互いに暖をとるのみの健全な夫婦…。
ナッチさんが静かに涙を流しながら「身寄りのないオレにとって、父のような貴方を穢すような真似をしてすまない…!」と濡れた遺影を必死に拭うから、ジュナさんの絶望も一入ってやつですね…。
最高です…。蒲田くん||やすこ
遺影抱きしめてでてってくれっていうるなさんに謝ることも出来ず出ていくしかないじゅなさんですねいいと思いますください富緒さん
え???ぎゃくにください…。。。
この場合のジュナさんの立場、なんでしょう…旦那さんの甥っ子、またはナッチさんの弟…。あっ、身寄りがないので弟は無理でした。高校時代のライバルとかでも…。蒲田くん||やすこ
めっちゃ欲しいですわ…アレですかね小さい頃可愛がってもらった大叔父さんが齢75で結婚したと聞いて、そんなの財産目当てに決まってます!って憤然として意見しに行ったら学生時代のライバル()がエプロン姿で叔父さんの車椅子押してたとかそういう…富緒さん
愕然としながら、いやあいつは財産目当てなんてそんな…とか、大叔父さんとあいつが…夜な夜な…?とか色んな妄想を大爆発させてしまうジュナさん…。蒲田くん||やすこ
かわいそうなじゅなさん…
ちなみに多分このなっちさんはじゅなの血縁で捨てられたので遺産もらえないの可哀想だからって叔父さんは考えたとか考えないとか
るなさんはよくわかってないけどなんかお世話になった人に求婚されたので結婚した感…ん富緒さん
ナッチさんそうやってすぐ己を施す…。だから幸せにしたいのに大叔父さますぐ逝ってしまうから儚い幸せ…せめて想い出を胸に抱いて生きようとしたら淡い恋心を抱いていたかつての好敵手に嬲られてしまう…。ウッ
まとめてみたんですけどこれヘンタイ味がひどくないですかねえこれなんだこれ
2. 妄想を練る
なんか既に妄想しかないじゃないかとか言われそうですがだまれだまれ。
流石に上記をそのまま小説にしただけでは話が50行で終わってしまうのでもう少し膨らませます。
膨らませるんですけどだいたいこの作業はトイレの中とか布団で寝る前とか風呂で髪の毛洗ってる最中とかに行っていることが多いです。
作業自体より忘れずにメモする方法が大事です。
というか全然メモしないのでどんどん忘れていくんですけど…
メモにしちゃうとその時点で形になってしまうから練ってることにならない気がする…
気持ちの悪い感じでにやにやしながらひたすらネタのことを考え続けます。
一番傍目気持ち悪いと思う。
プロット(を書かない)
プロットの立て方は人それぞれだと思いますが、エクセルとか使ってめっちゃ詳細に立ててる人は偉いと思う。
そういう方は「Scrivener」というエディタ使うと幸せになれるかと思います。
私は間違って二つ買って二つもライセンス持ってるんだけど全然使いこなせてません。
自分の場合はあまり詳細な設定とかを考えることはまずなくて、たいてい「どのへんで盛り上がるか」「どこで落とすか」を考えてます。
具体的には「クライマックスで始めてそこに至る理由を後から書く」パターンと、「主人公の生い立ちから淡々と語り出して少しずつ盛り上げていく」パターンとかがあります。
小説って結構「型にはまった」のが大事で、劇的な物語の作り方とかは過去に先人がさんざん書いているものです。
そのパターンのどれを使うかな〜くらいの気持ちで考えます。
私はあんまり好きでもないんですが、
こういう「小説教室」に書いてあることは結構ソレっぽく書くマニュアルとしては役に立つと思います。
昔こういうのが流行った…
まあ、上に紹介した本の通りに書けば面白い小説になる、訳はないですが、なんとなく小説っぽい「型」ができます。
二次創作で重要なのは妄想の方であって、小説のテキストそのものではないので、とりあえず型にはめてしまって、ひとまず書く、というのが大事かなと思います。
推しに対する妄想はとめどもなく湧いてくるけど、形にするのは難しい!という場合は、とりあえず「型」にはめるのが一番いいと思います。
いろいろ小説読んでると「お約束」が見えてくるので、とりあえずお約束は守ろうね、そしたら後は妄想次第だよ、みたいな…
まあそういうわけで、過去の先人の轍に従い、適宜それっぽい型にはめていく訳ですが、このときに真面目に言葉を使ってプロットを立てると「もういいかな」という気分になるので私は立てないです。
どの「型」でいこうかな、だけ考えます。
ところで、ホントかよ!!って感じですが、こちらのニュースで物語の6つの基本形を紹介しています。
こんなかんじで、そっと始まってだんだん盛り上がっていく、とか、クライマックスから始まってどん底に落としてまた上げる、とかいう「型」です。
だいたいこの線の通りに物語の盛り上がりを意識して書けば、何でもそれっぽい小説になります。
6つの基本的な感情のグラフ
- 『地下の国のアリス』(ルイス・キャロル)など、立身出世物語に見られる、感情値の「一定して継続的な上昇」型
- 『ロミオとジュリエット』(ウィリアム・シェイクスピア)など、悲劇に見られる、感情値の「一定して継続的な下降」型
- ヴォネガットが説明した穴の中の男の物語のような感情値の「下降から上昇」型
- 『イカロス』(ギリシャ神話)など、感情値の「上昇から下降」型
- 『シンデレラ』(グリム童話等)など、感情値の「上昇⇒下降⇒上昇」型
- 『オイディプス』(ギリシャ神話)など、感情値の「下降⇒上昇⇒下降」型
ちなみにこのグラフに表されているのは「読んだ人の感情」です。登場人物の気持ちじゃなくて、読んだ人が盛り上がるぜ!って部分をどこに持ってくるかを考えることになります。
「だんだん盛り上がる」とか「上げて落とす」とか要するにそれだけのことなんですけど…
昔は、コピー用紙の裏とかにこのグラフをよく書いてました。で、このグラフのもりあがりっぷりのどこで妄想したシーンを炸裂させるか!をちょこちょこグラフの上に書き込んでたんですが、最近両面印刷が主流になって裏紙がなくなったのでやってないです。
バインダーとかにはさんで、えんぴつ(シャーペンは折れる)でぐりぐり書くとよろしいかと思います。
私は横着者なので、頭の中で適当にぐりぐり線を引いてこれでいいことにしています。
真面目にやるときは紙に書くこともありますが、今回は特に書かないことにします。
ちなみに私が一番よく使うのは、SV3の盛り上がりが二つあるパターンです。
次点で静かに始まってだんだん盛り上がっていくSV1のやつです。
我らがシェイクスピア先生の「ロミオとジュリエット」の感情グラフはこちらです。
http://hedonometer.org/books/v3/1777/
ちなみにこのグラフでは「Happy!」が上で、「悲しい」が下、というグラフの形になってますが、私がグラフ考える時は「悲しい/幸せ」じゃなくて「盛り上がり度(なんだそれは?)」で考えてることが多いです。
その辺は各自適宜それっぽいグラフを考えればいいと思います。
「エロ度」とか「二人の親密さ」とかでもいいと思うし、推しの美しさとかでもいいんじゃないでしょうか…
ようするに一番重要だと思う要素がメリハリついて盛り上がったり盛り下がったりすればいいと思います。
例
今回は
淡々と始まって
一回目の盛り上がりがあって
その後ぐだついて
ラストなんか事件が起こって
解決して
最後エロで
おしまい!
というプランにしたいと思います。
我ながら酷いですがこれがいつもの私のプロットです。
ちなみに蛇足ですがこの本はわりと面白いです。